BYQレポート平成29年度版表紙
は じ め に

 美しい自然と豊かな水に恵まれた琵琶湖・淀川流域は、古より私たちに癒しと潤いをもたらし、また、近畿圏の経済の発展や文化の醸成はこうした水の恵みに支えられてきました。
 琵琶湖・淀川流域では、昭和30年代以降の人口増加、社会・経済活動の急速な発展に伴う土地利用の変化やライフスタイルの変化などにより、富栄養化を始め、水域の水質が悪化し、飲み水や水環境などに問題が生じました。その改善策として、流域での下水道整備を始め、法令等による排水規制などのさまざまな取り組みにより点源(特定発生源)負荷対策が進められ、琵琶湖や淀川の水質は徐々に改善されつつあります。今後さらに水環境を改善するためには、山林や市街地等からの雨天時排水や農業排水といった面源(非特定発生源)負荷に対する削減策が重要となります。また、近年は微量有害物質や病原性微生物によるリスク問題、気候変動(地球温暖化等)の流域水質への影響、生態系における生物多様性など、新たな課題も生じてきています。
 公益財団法人琵琶湖・淀川水質保全機構は、琵琶湖・淀川水系の水質保全全般に関する諸課題を行政や住民と共に一体となって解決していく流域唯一の機関として、潤いのある流域圏社会を形成する役割を担うために平成5年9月に設立されました。平成25年度からは公益財団法人として事業活動を続けています。
 本レポートは、平成6年3月に発刊され、以来、琵琶湖・淀川流域の水質の状況や変遷など、水質に関連したデータや情報を一元的に取りまとめた資料で、レポートの活用を通して流域水質の状況や課題が把握できるものと考えております。本レポートが琵琶湖・淀川流域における関係者の皆様方の水質保全事業・活動の一助になりますよう有効活用していただければ望外の喜びでございます。
 なお、本レポートは発刊以来二十数年が経過し、時代の背景とともに水質事象も変化しつつあります。掲載項目内容について、皆様からの忌憚のないご意見・ご要望をお待ちしています。

   平成31年3月
公益財団法人 琵琶湖・淀川水質保全機構

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